ヅカヲタ

何故宝塚が面白いのか。もちろんショーそのものの面白さもあるのだが、それ以上に宝塚を取り巻く現象とか文化とかがユニークで日々面白さが尽きる事が無いという部分が大きい。入り出に行ったり次の人事を予想したり全ツに足を運んでみたり、そういうところが非日常的で魅力があると思うのだ。
加えて、宝塚の素晴らしさはスターシステムが厳然と確立している点にある。それこそ日本映画がウン十年前に失ってしまった娯楽の形態が未だに脈々と息づいているのである。映画好きで映画に関わるあらゆる事柄に興味を持っていた中学生時代の私が、雑誌のコラムを通じて知った昭和のスターシステム。今の映画業界からは全く想像出来ず、僕にとってはある種の憧憬の的であったそれが、ムラや日比谷には生き残っているのである。
実際宝塚を見るようになって改めて思ったのだが、スターシステムというのは実に良く出来ている。宝塚のように五組あれば、それぞれのスターが組に個性を生むので、ファンは五つの組どれかに落ち着くようになっている。仮にどのスターも気に入らないという人も、人事変更しだいではまた劇場に戻ってくる。
この前ゆうさんトップ時代のexciter!を見たら、現行の花組と雰囲気があまりに違いすぎてビックリしたのである。今回蘭寿さんが退団になるわけだが、今後みりお率いる花組がどのような組になっていくのか、楽しみにしております。