撮影とか製作とか

数あるフィルムスクールの中でUSCの利点は、映画製作のあらゆる過程を学べる点にある。ゆりかごからミサイルまで、映画学の総合商社USC。それこそ企画を立ち上げるまでを徹底的に学ぶクラスもあれば、ハリウッドならではのCGモーションキャプチャー専門のクラスもある。そのバリエーションに憧れて入学する人も少なくない。しかし裏を返せば、しっかりと自分なりに軸を持ってカリキュラムを組まないと、学校の卒業時に広いけど浅い知識しか持ちえないという危険性もあるのだ。
学期が始まりつつある今、撮影、製作、編集、ドキュメンタリー企画という全くジャンルの異なるコースを履修することができる立場にあり、今から二週間の間にそれらから絞っていかなくてはならない。現時点で、具体的なドキュメンタリーの題材を持っていないからドキュ企画の優先順位は下。となると編集、製作、撮影のどれか一つを選ぶという形になる。
悩ましい事ではあるが、結果的に監督業をするためにはどれにも精通しているルネッサンス的な髭男爵スキルが必要なので、多少浮気性でもよいのではないかと言い聞かせるそんな学期初日。